我的杯子に詰め込まれた我的輩子の話です。

世の中は「こういうもの」じゃないと気づいた日

気づかないうちに躾けられていたり、これはこういうものだと信じ込んでしまうことは、誰にでもあると思います。

例えばパソコンのカーソル。小さい白い矢印は、どこに行ったのかわからない時があって、マウスをくるくる動かして画面でくるくる回るマークを探すことがあります。フリーズしているのかと心配したり、だからパソコン嫌い~と締切前には文句言ったり、ちょっとしたストレスでした。

最近、あるzoomセミナーで司会者が数倍に拡大したカーソルを使っているのを見て、ああすればいいじゃんって気づきました。セミナーの画面の大きなカーソルは、文字を2つ3つ隠してしまうほどの迫力でしたが、画面のどこにあるのかはよくわかる。黄緑の、今までよりも少し大きめサイズに変えると、とても快適になりました。

カーソルもそうですが、私はデフォルトや人の話で「基準はこれ」と考えがちです。

実は随分前から、猫のトイレ問題が密かな悩みでした。うちの猫は粗相をしたことはありませんし、同居し始めの体調が悪かった時期を除き、胃腸も丈夫で、毎日決まった回数トイレに行きます。下痢も嘔吐もありません。ただ、深堀タイプなので、まとまったものをバラバラに散らすことが多く、子猫の時はトイレの中で踏んづける時もあり(後から思うと、それほど回数は多くなかったけど、踏んづけそうに見えるのが私のストレスだった…)、他所に預けるのは気が引けていました。保護主さんに相談すると、「あら、困りましたね~。うちにも1匹深堀さんがいて、そんなに掘らないでって言うのにやるんですよね、もう!」と言ったものだから、私は「これはトイレの失敗なのだ」と思いました。猫飼いの友人宅に遊びに行った際もバラさないタイプの猫さんだったこともあり、「うちの子は面倒なのかも」という思いは強くなりました。

長期不在でやむなく猫をペットホテルに預けた時、そのことをかなり詳しくメモに書いて渡したのも、「普通じゃなくて手がかかる子」と思っていたからです。

とはいえ、成猫になると誤って踏んづけることもなく、従ってシャワーする手間も不要で、お世話は以前よりも楽になりました。

そして先日、誰かのインスタで、同じようにバラバラにする子を発見。でも、投稿者はまったくそのことに触れていませんでした。それで「深堀する子も普通」と思えるようになりました。

保護主さんは今でも深堀の子は面倒と言いますが、それは仕事と保護猫活動を両立させ、たくさんの猫を抱えているゆえのことではないかと思います。

どうでもいいような小さなことですが、気忙しい年末、見通しが良くなったように感じています。