我的杯子に詰め込まれた我的輩子の話です。

猫が帰って来た

昨日の朝、久しぶりに職場の敷地で猫を見かけて、荷物を持ったまま追いかけてしまいました。4月頃に現れたキジトラで、去勢はしていません。小柄だけれど、表情はふてぶてしく、いかにも野良らしい顔つき。「おいで」とか「こんにちは」などと言っても振り向きもせず、一直線に芝生の上をズンズン横切って行く猫さん。この数カ月、どこを探してもいなかった猫が、戻って来ました。

夕方、職場のドアの前で誰かがゴショゴショしている・・・不審者?と思って、遠ざかる足音に耳をそばだてながら、そーっとドアを開けてみましたら、ガシャッて音がして、小さな紙袋が落っこちそうになりました。中に、お菓子がいっぱい。こんなことをする人は、一人しかいない。お菓子ありがと~と連絡したら、誰もいないかと思ってドアノブにかけたの、不審者みたいでごめん~と返事がありました。気配さえ気づかれなかった私の方が不審者だな~と思いながら、以前のようにお菓子の差し入れができるようになって嬉しく思いました。そのうちきっと、一緒にご飯を食べに行ける。

何でもないことが、幸せなのです。