3か月ぶりに廈門にきました。いつもは廈門空港入りですが、今回は台湾から金門経由で廈門島の右側寄りにある五通碼頭から入りました。小三通は3度目ですが、前2回は東渡碼頭でしたので、この埠頭は初めての利用です。
小三通の利用者はコスト削減で利用するのだろうから、タクシーのレベルもそれなりです。空港で乗るタクシーは丁寧で静かで、深夜でも一人で乗れますが、港に来るタクシーはまず拼车、運転手が勝手に采配する相乗りです。メーターもうるさく言えば動かすけれど、基本は言い値です。空港に来る運転手はほとんど明瞭な普通話を話しますが、港に来る運転手は閩南訛り。閩南語で運転手同士が相談しているのだから、言葉のわからぬ客はお手上げです。
相乗りしてほしくない時に勝手に相乗りにされて、遠回りされた日には疲れも二倍です。 本当に、稼ぐことしか考えてない人たち。
廈門では、駅や港でタクシーに乗ると不快な思いをすることがよくあります。だから、中国ではウーバーが流行るのですよ、きっと。少しゆとりのありそうな家族連れはウーバーを利用している人が多かったです。
だからね、中国が経済大国になったの、豊かになったのって、ちょっと違うと思うのですよ。数値で図るだけでは、それは毛沢東時代の計画経済と同じじゃないですか。
今回(も、かな)、私が不快な思いをしたことの背景には、経済格差や拝金主義があると思います。中国の人たちが小ぎれいになり、お洒落になり、一部は土豪になっていくのを見ると、或いは、街中に豪華なショッピングモールやホテルや娯楽施設が増えていくと、複雑な気持ちになります。
一方で、満員バスに裸の男の子を連れて乗って来た母親には、多くの乗客が面食らったようです。海で裸で泳がせて、そのまま家に帰るのにバスに乗ったようですが、日本で同じことをしたら、間違いなく虐待と言われます。
とはいえ、赤ん坊を抱いた母親やお年寄りにはすぐに席を譲る若い人たちがいる。そのことは、変わらぬ中国の良さだなと思います。
中国に来て思うのは、身の丈に合った生活が一番よね、ということでしょうか。中国大陸の人たちが、それに気づく日は来るのかなあと、少し余計な心配などしてしまいます。
それにしても、本当に人が多い、喧噪に呑まれそう。金門で港まで乗ったバスの運転手が言っていました。「廈門は大きいし、人が多いよー。もう、大変だよ、本当に行くの?」って。中国ってね、慣れるのに一工夫必要な国なのです。
そして私は、台湾海峡を往来するたびに、中国人と台湾人はこんなにも違う、と確信を深めています。