我的杯子に詰め込まれた我的輩子の話です。

Praying for Honk Kong

Hong Kong is not sustainable for childrenというBBCの動画を見ました。

香港のMTR駅の長いエスカレータで、警官たちがデモ隊を殴っているように見えました。中国の報道官は、デモ隊が香港の市民生活を脅かしていると言いました。先ほど見たニュースでは、チェプラックコク国際空港で緊張がみなぎる様子が伝わってきました。

私は香港人じゃないのに、そこに居るわけではないのに、何だか心臓をわしづかみにされたような怖さを覚えます。画像だけなのに。

まだ幼稚園に入る前、仕事で忙しい両親に代わって私の面倒を見ていたのはカラーテレビでした。ある日、2階から火がついたように泣く私の声を聞いた両親が、怪我でもしたのかと驚いて駆け上がってきたそうです。すると、テレビの前で私が「早く助けて!」と泣き叫んだとか。怪我をしている風でもなく、いぶかしんだ両親が理由を尋ねると、「悪いキツネに騙されたモックが川に落ちて溺れているから早く助けて!」ということでした。テレビ画面では、樫の木モックというアニメがもうすぐ終わろうとしていました。親子三人の眼前で溺れながら流されていくモック。その日の放映はそこで終了。「あれは・・・助けられないよ」と笑う両親と泣き続ける私。そのシーンは、私の記憶にも残っています。

今見ている香港のデモに私が参加するわけではありません。でも、すごく悲しいのですよね。モックと違うのは、デモ隊は人間だということと、アニメのようにハッピーエンドの終わりが約束されていないことです。

今年は偶々行かなかったけれど、MTR構内にどんなお店があるのか、空港のどこに何があるのか知っています。MTR構内のエスカレータの上で襲われたら逃げ場がないことも、8月の香港の湿度と気温も。雨でも晴でも、香港に行けば私も雨傘をさします。雨傘は香港そのものだと思うのです。