我的杯子に詰め込まれた我的輩子の話です。

びんぬうたき

数日前に沖縄タイムス+プラスというので知ったのですけれど、弁之御嶽という所が国の史跡になるのだそうです。びんぬうたきという読み方はもちろん、漢字を見てもピンと来なかったのですが、写真を見て、「4月に行った所だ」と気がつきました。

行った、というのは半分本当で半分不正確。迷い込んだというのが正解。そもそも御嶽って何か知らなかったですから。ただ、その日は大雨で、仕事での訪問先に近道して行こうとGoogleマップを頼りにして歩いたら、急勾配の坂を歩かされ、行けども行けども歩行者は見かけず、車も偶に通り過ぎる程度で、いつの間にか鬱蒼とした公園の中を通り抜けることになり、そこにあったのです。

仕事が終わって、同じ道を戻る時に、ちょっと立ち寄って閉じられた赤い門の中を覗いたり、左横にあった井戸を覗き込んだり。雨が酷くて、朝10時過ぎだったのに薄暗くて、何か出てきそうな薄暗い場所。どうせ出て来るなら、人間でない方が安全かな、と思ったり。

一昨日のニュースで、琉球王朝の時に国王が参拝して祭祀を執り行う場所だったと理解しました。あとで写真を確認すると、弁之御嶽の説明書きにも書いてあったのですが、初めての那覇は、ビックリするくらいたくさんの情報が溢れていて、とても覚えきれるものではなかったのです。

御嶽っていう場所は、もう一つ、確か竹富島でも迷い込んだ記憶がありますが、何かこう、背筋がすぅーっとするような不思議な空間です。正直言うと、こわいです。怖いけど、引かれる何かがあります。

仕事で行った那覇は、明るく楽しいオキナワじゃなくて、コンクリートの屋根、コンクリートのベランダ、道端に突然現れるお墓、三叉路ごとに必ずある石敢當、池と井戸とこの御嶽。そして流れるような大雨。そんな旅でした。なのに、また行ってみたくて。カレンダーと時々にらめっこしています。

f:id:wodebeizi:20180617215705j:plain

f:id:wodebeizi:20180617215730j:plain

f:id:wodebeizi:20180617215750j:plain