我的杯子に詰め込まれた我的輩子の話です。

一年ぶりの中国

中国に行っていました。

自分が使っているもの、そうでないものを含めて、中国外でうまれたSNS はすべて使えませんでした。Hatenaは、読めた!と思ったら、「記事を書く」がクリックできない、上のメニューバーのところだけ「表示できません」と出ました。

ちょうど一年くらい前に、福建省の漳州で、FBにつながってしまう五つ星ホテルに泊まったのですけれど、あれはあれで中国的には大問題なのでしょうね。私と友人は、場所が場所だけに、中国あるあるだよね、って済ませてしまいましたが。

以前はお金さえ出せば自由に買えた携帯電話番号も、今は中国の身分証がないと売ってくれません。ちなみに、台胞証はOKだそうですよ。香港マカオについては確認していません。

ネット決済が進んでいるとか、アリペイとかいろいろ聞きますけど、結局、中国人のための便宜にすぎないのであって、外国人まで無理して取り込もうという気はないみたいです。

『なぜ中国人は財布を持たないのか』という本に書いてあったこと、いろいろ現地で観察する機会がありました。でもね、経済格差は収まる様子がないように思います。庶民と、権力に近い人たちとの差が、どんどん開いていく。上海と地方都市との格差が大きくなっている。何だろう、強大な中国の足元の矛盾が露呈しているのに、視線を逸らしながら日々やり過ごしているように見えます。優先すべきところが違うような気がします。

そんな大きなことを考えていたら、マナーが悪いと言われるようなことが、中国の愛嬌のようにも見えてきます。廈門で、バスが急停車した拍子に隣の人にぶつかったので「すみません」と言ったら、周りの人が驚いて注目を浴びてしまいました。バスターミナルで切符を買う時、列に横滑りするおじさんがたくさんいました。そして、月曜日の朝早い中距離バスでは、日本基準では明らかにセクハラもののカラオケ映像が流れていました。でも、シートベルトはきっちり閉めろと運転手が巡回してくる。この落差は何なのでしょうか。そして、日本人とわかるとみんな優しい。外国人に怒鳴る庶民には出会ったことがありません。福建の人は穏やかです。

ちょうど全人代っていうのを開いていたのですけれど、新しい国務委員の就任や、習主席の再任や、いろいろな人事が(一応投票の形をとって)決まるたびに、議場に集まった代表たちが拍手をします。でも生中継だと、顔が笑ってない人が結構いたことが丸見えなのですね。たまに拍手していない人もいましたしね。一方で、会議後に行われたインタビューでは、頬を紅潮させて習主席万歳的なことを舞台女優になったように身振り手振りを交えて話す人もいました。

私はこんなことを逐一書いてしまうから、Hatenaは見せてやるけど、書かないでってことだったのでしょうか。いろいろ思うことはありますが、それはまた、別の機会に。

ところで、今日から香港入りしたのですが、いつものお宿に泊まったら、周辺に何ヵ所か中国の国旗と香港特別行政区の旗が並んで立っていました。一昨年はなかったものです。香港の中国化はじわじわと進んでいるように思います。

ここはずっと香港のままでいてほしい。香港がんばれ。がんばってくれ。